愛媛大学農学部・大学院農学研究科

学部・学科

特別コース(6年一貫)

 平成28年4月,農学部・大学院農学研究科は,農学分野が担うべき社会的責任に対応する「食料」「生命」「環境」をより明確にした3学科・専攻になりました。その中で,特に社会からの要請の高い分野について大学院修士課程までの6年一貫教育を行う3つの特別コースを設置しました。今後,各分野のリーダー的研究者,高度技術者として全国,世界で活躍できる高度人材を育成・輩出します。

 令和6年度農学部総合型選抜II学生募集要項はこちらをご参照ください。

 下表のコース名をクリックすると,各コースの詳細ページへリンクします。

コース コースの特徴 主な進路
食料生産学科
知能的食料生産科学
特別コース

(募集人員7人)

スマート化による攻めの農業を目指して

  • ICTや最先端のセンサー技術を利用し,植物生体情報や環境情報の収集と解析,植物や環境に関するビッグデータ利用によるデータベースの構築と解析を通して,食料生産の情報化・知能化の推進スマートアグリの実現を目指した教育研究を実施。
  • 「総合情報システム化によるフードイノベーション」に対応できるスペシャリストや研究者人材を育成。
  • 日本の植物工場研究の3大拠点(大学)としての実績をもとに人材育成を展開。
  • 食料の生産,加工・製造,販売や流通に関わる企業,団体等
  • 農業ICTに関わる情報関連企業等
  • 公務員
生命機能学科
健康機能栄養科学
特別コース

(募集人員7人)
食による健康長寿社会の実現を目指して
  • 「食と健康」をキーワードとして,食品成分の栄養学的・機能学的解析などの基礎領域から,機能性食品の開発などの産業に直結した応用領域に至る教育研究を実施。
  • 食によるQOLの向上や健康寿命の延伸に貢献できる高度な専門知識と技術を備えた,食品産業で即戦力として活躍できる人材を育成。
  • 「食品健康科学研究センター」を通じた医農連携の実績をもとに人材育成を展開。
  • 化学,食品,医薬などに関する企業,団体等
  • 食品産業での品質管理や開発,研究職
  • 公務員(食品衛生監視員プログラム履修者)
生物環境学科
水環境再生科学
特別コース

(募集人員5人)
農村地域の水環境問題の解決を目指して
  • 日本はもとより,発展途上国で汚染が深刻化している,生活排水,工業排水,農業排水等による農村の水環境(農業用水,生活用水,河川水,地下水等)の再生に関する教育研究を実施。
  • 再生水の農業利用など,資源循環利用のための技術に関する高度な科学的知識をもったグローバル人材を育成。
  • 農村の水環境再生に主眼をおいた日本で唯一の教育カリキュラムを立ち上げ人材育成を展開。
  • 環境に関する企業,団体等(建設・住宅関連企業,土木・環境関連コンサルタント,環境分析会社,環境浄化・廃棄物処理関連企業,木材加工・流通関連企業,国際協力団体,NPO法人)
  • 公務員

高度人材育成のための3つの特徴

特徴1:総合型選抜IIを採用し,確かな基礎学力,明確な目的意識,強い意志をもつ学生を選抜
  • 大学入学共通テスト(5教科7科目)と,農学部が行う面接,口頭試問及び出願書類で評価
  • 入学生は1年次から特別コースに所属

特徴2:高度人材育成のための,特別な6年一貫カリキュラムを編成 (原則,学生は大学院修士課程に進学)
  • 大学院授業科目の先行受講(学部3年次から)
  • 学部卒業研究の先行実施(学部3年次前学期から)
  • 国内,海外インターンシップの実施  等

特徴3: 優れた研究実績をもった学内各センター等と連携した教育体制
  • 植物工場研究センター, 地域協働センター西条(知能的食料生産科学特別コースとの連携)
  • 食品健康科学研究センター,医学部(健康機能栄養科学特別コースとの連携)
  • 沿岸環境科学研究センター,環境先端技術センター(水環境再生科学特別コースとの連携)

よくある質問

質問1:なぜ,特別コースは6年一貫なのですか。

 特別コースでは,特に社会からの要請の高い分野について,それら各分野のリーダー的研究者,高度技術者として全国,世界で活躍できる高度人材を育成することとしています。そのために必要となる知識や技能等を身に付けるための期間としては,どうしても大学院修士課程までの6年間が必要だと考えています。また,6年一貫とすることで,学部と大学院修士課程の教育をより一層円滑に繋げることが可能になりました。なお,一般コースにおいても,学部卒業者の30%超(過去6ヶ年平均)が大学院に進学しています。

質問2:大学院には,入試を受けなくても進学できるのですか。

 学部の特別コースから引き続き大学院の同コースに進学する際,入試はありますが,主に学部在籍時の成績評価や,意思確認のための面接など,大学院の一般選抜入試(専門科目,外国語,口頭試問)に比べ,ごく簡潔なものを予定しています。このため,大学院の入学検定料も不徴収(不要)としています。

質問3:大学院には進学せず,学部だけ卒業することはできますか。

 特別コースでは,6年一貫の特別なカリキュラムを組んでいる関係から,できる限り大学院に進学してもらいたいと考えています。ただ,諸事情により学部のみ卒業(学士(農学)の学位を取得)することは可能です。また,学部2年次後学期開始時と3年次前学期開始時には,同一学科内の一般コースへの転コースも可能です(面接,口頭試問及びGPA[Grade Point Average:成績平均値]により可否を判断)。

質問4: 一般コースの学生が,途中から特別コースに移ることはできますか。

 学部2年次後学期開始時のみ,一般コースから各特別コースへの転コースが可能です。ただし,特別コースの空き状況や,面接,口頭試問及びGPAにより可否が判断されることになるため,予め特別コースを希望する場合には,総合型選抜Ⅱを受験して入学されることをお勧めします。