教授
上谷 浩一
KEYWORD生物進化、熱帯林、東南アジア
森林遺伝学
森林遺伝資源の活用と保全を図るため、森林樹木を主な対象として分子生物学および集団遺伝学的手法を用いた研究及び技術の開発を行う。温帯林や熱帯林を対象に遺伝的多様性の創成・維持機構の解明を目指し、これに基づいた保全・修復技術の開発を行う。
DNAを調べて生物を知る
教授
上谷 浩一
KEYWORD生物進化、熱帯林、東南アジア
森林遺伝学
森林遺伝資源の活用と保全を図るため、森林樹木を主な対象として分子生物学および集団遺伝学的手法を用いた研究及び技術の開発を行う。温帯林や熱帯林を対象に遺伝的多様性の創成・維持機構の解明を目指し、これに基づいた保全・修復技術の開発を行う。
森林遺伝学
森林遺伝資源の活用と保全を図るため、森林樹木を主な対象として分子生物学および集団遺伝学的手法を用いた研究及び技術の開発を行う。温帯林や熱帯林を対象に遺伝的多様性の創成・維持機構の解明を目指し、これに基づいた保全・修復技術の開発を行う。
熱帯林には、地球上の約半数の生物が生息すると言われています。東南 アジアの熱帯雨林で樹木の種数を調べると、1ヘクタール当たり100~200 種もの樹種が見つかります。この数は温帯林の10倍以上に相当します。 こんなにも多種多様な樹種が、熱帯林でどのように進化したのでしょう か?DNAの塩基配列を比較することによって、生物進化の道筋をたどる ことができます。私たちは、東南アジア各地の熱帯林に分け入り、そこに 生息する樹木を調査しています。そして、採取した樹木からDNAを抽出 し、その塩基配列を調べています。これによって、多種多様な樹種がいか にして進化してきたのかを理解し、熱帯林の多様性の起源を明らかにしよ うとしています。
かたちの異なる別種との交配が起こることはないのでしょうか?生物学 者のエルンスト・マイヤーは、種を以下のように定義しました:「種は、 実際にまたは潜在的に交配可能な個体の集まり(集団)であり、他の同様 の集団から生殖的に隔離されている」。ところが実際、自然界において異 種間交雑は以前考えられていたものよりもずっと頻繁に起こっていること がわかり、生物進化への役割が注目されています。一方、外来種の持ち込 みによって起こる在来近縁種との交雑は、遺伝子汚染と呼ばれる環境問題 です。私たちは生態学的調査とDNA分析を駆使し、自然界で起こる樹木 の異種間交雑の実態を明らかにすることで、生物多様性保全に貢献する研 究を行っています。