准教授
鍋嶋 絵里
KEYWORD林冠、年輪、温暖化
森林資源生物
森林の造林、保育、修復、再生について、主に生態学、生態生理学、土壌学、保護学の手法を用いて考究する。森林の物質循環、物質生 産、多様性維持、樹木の生態生理の解明を研究目的とし、成果を森林の適切な維持管理技術の開発に応用発展させる。
森林の最上部にアクセスしてメカニズムを探る
准教授
鍋嶋 絵里
KEYWORD林冠、年輪、温暖化
森林資源生物
森林の造林、保育、修復、再生について、主に生態学、生態生理学、土壌学、保護学の手法を用いて考究する。森林の物質循環、物質生 産、多様性維持、樹木の生態生理の解明を研究目的とし、成果を森林の適切な維持管理技術の開発に応用発展させる。
森林資源生物
森林の造林、保育、修復、再生について、主に生態学、生態生理学、土壌学、保護学の手法を用いて考究する。森林の物質循環、物質生 産、多様性維持、樹木の生態生理の解明を研究目的とし、成果を森林の適切な維持管理技術の開発に応用発展させる。
森林は陸域の8割のバイオマスを有しており、CO2吸収源としての役割が期待されています。しかし、近年の気候変動によってCO2吸収量も変化しつつあります。森林のCO2吸収は樹木の光合成により行われ、多くは樹体に蓄積されていきます。よって、森林のCO2吸収を明らかにするためには、その大部分を担う林冠木の生理生態や成長について知る必要があります。そこで、ツリークライミングを利用して樹冠にアクセスし、数十mの高さでの光合成の生理生態的メカニズムに関する研究を行なっています。また、樹幹の年輪を用いて長期にわたる樹木の成長の変化をおい、気候変動との関係性やそのメカニズムについて研究しています。
林冠木などの大きな樹木では、光合成による糖の一部を貯蔵し、後から成長などに用いています。このような糖の貯蔵と利用は、成長の変動メカニズムの理解にとって重要と考えられます。樹幹の成長は年輪として刻まれていきますが、この年輪の主成分であるセルロースに含まれる炭素や酸素の安定同位体比を調べることで、光合成による糖が貯蔵したものか否かを推定することができます。そこで、年輪内をさらに細かく分けてセルロースの安定同位体比を分析し、樹冠の成長における糖の貯蔵と利用が季節や年間でどのように変化するかを明らかにする研究を行なっています。